第29章 あなたのえこひいきは、永遠に橘晴美だ

「か……可愛い?」

二宮遥人の口元がひくひくと引きつった。可愛い、だって?

なんだそれ。

「誰が可愛いって?」

「あなたじゃない」

二宮遥人「……」

はいはいはい。だったらその女に向かって言ってみろよ。なんで俺に言うんだよ。

「試験の内容は?」宮本景太が手元のファイルを開く。「難しいのか?」

「分からない。まだちゃんと見てない」

宮本景太は「ふむ」とだけ返し、

「通るように、やれるだけやれ」

二宮遥人は目を少し見開いた。

「は? マジで?」

信じられない、とでも言いたげだ。

「あの女があそこまで調子に乗ってんのに、放っとくのかよ?」

一応こっちだってそれなりの人...

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